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漢字の世界341

 

【2007.2.28】
有名無実(ゆうめいむじつ)

名前や評判ばかりが先行

 名前や評判ばかり立派で実質が伴わないこと。評判倒れ。

 「名有りて実無し」と読む。「名」は、名前、評判。「実」は、実質、実体の意。

 『国語』晋語(しんご)(春秋時代の晋の歴史)に、晋の家老の一人が「吾卿(われけい)の名有りて其(そ)の実無し」(私は卿〈家老〉の名ばかりで実質がない)と言ったことが見える。

 前回の「告朔の氣羊」の話の「告朔」の儀式も、周王朝の権威があった時代は、諸侯が暦をいただくことに意味があったが、権威が衰えてからは諸侯は自分の暦を用いたので、「有名無実」になったのである。

 一般には、立派な肩書だけで何もしない人や、看板倒れの老舗などをいう。

 小学生にも劣る知識の大学生(○○○)も「有名無実」の例だ。

全国漢文教育学会長
石川 忠久 
 



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