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漢字の世界197

 

【2006.9.07】 
妖怪変化(ようかいへんげ)

ばけもの、もののけ

 ばけもの。もののけ。

 「妖怪」は漢代あたりからごく普通に用いられている言葉で、妖鬼(ようき)、妖魔、妖精(ようせい)などと同類である。ただ妖精は英語のフェアリの訳語に当てられ、美しい女性の姿になった。

 「妖」は、あやしい意味のほかに、たおやか、なまめかしい意味もある(妖女といえば若く美しい女性)。それで訳語に当てられたのだろう。

 「変化」は、ヘンゲと読む。「化」をケ、ゲと読むのは呉音。仏教では仏(ほとけ)の三身(さんしん)の一つに変化身(へんげしん)がある。変化は文字通り、変わって化(ば)けたもの。へんかと読んでは通じない。

 中国では六朝(りくちょう)時代(3〜6世紀)、いろいろな妖怪変化の話が語られ、それらは「志怪(しかい)」と呼ばれて伝わる。


全国漢文教育学会長
石川 忠久 
 


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