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漢字の世界236

 

【2006.10.25】
是是非非(ぜぜひひ)

事に応じて判断する

 善いものは善い、悪いものは悪いとする。事に応じて判断することをいう。

 「是を是とし、非を非とす」と読む。是は、善。非は、悪。

 『旬子(じゅんし)』に見える言葉。「是を是とし非を非とす、之(これ)を知(ち)と謂(い)う。是を非とし非を是とす、之を愚(ぐ)と謂う」(善いものは善い、悪いものは悪いとすることを知〈賢い〉という。善いものを悪い、悪いものを善いとすることを愚〈おろか〉という)。

 至ってわかりやすい理屈である。だが、現実には何が善くて何が悪いか、簡単に決められないことが多い。今日、議会などで「是是非非主義」という言葉をよく聞く。主義にこだわらず状況に応じた柔軟な態度をいうが、“無節操”の響きも時にまつわるようだ。


全国漢文教育学会長
石川 忠久 
 


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