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漢字の世界267

 

【2006.11.30】
晴好雨奇(せいこううき)

晴れても雨でも良い景色

 「晴れて好く雨も奇なり」と読む。晴れても雨でも良い景色。山水の美しさをたたえた言葉。

 蘇東坡(そとうば)の杭州西湖(せいこ)での「湖上に飲(いん)す、初め晴後雨ふる」という詩である。

 水光瀲艶(れんえん)として晴れて偏(ひと)えに好く

 山色空蒙(くうもう)として雨も亦(また)奇なり

 若(も)し西湖を把(と)って西施(せいし)に比(ひ)せば

 淡粧濃抹総(たんしょうのうまつすべ)て相(あ)い宜(よろ)し(水の光はひたひたと広がり晴れて美しく、山の色はぼんやりと煙り雨の景色も良い。もしこの西湖の眺めを昔の美女西施になぞらえたら、薄化粧も濃い化粧もどちらもすばらしい)

 西湖と西施、言葉のあやで湖の景色を当地縁(ゆかり)の美女になぞらえた。当意即妙(とういそくみょう

(78回)の機知の詩である。 


全国漢文教育学会長
石川 忠久 
 


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