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漢字の世界283

 

【2006.12.20】
独断専行(どくだんせんこう)

自分一人の判断で押し通す

 自分一人の判断で押し通す。自分勝手に行う。

 「独断」は、自分一人の判断ということ。『韓非子』に「能(よ)く独断する者は、天下の主(あるじ)と為(な)るべし」(1人で判断する者は、天下の主人になれる)とあるように古典ではむしろ良い意味に用いている例が多い。

 それが近来、英語のドグマ(確かな根拠もないのに勝手に決めこむ議論)の訳語として定着して、良い意味には用いられない。

 それに「専行」の語が付いた。「専行」は「擅(せん)行」とも書く。どちらも『左氏(さし)伝』や『史記』などの古典に見える。勝手に振る舞う、ほしいままに行う、の意。

 「独断専行」の四字は、熟語としては比較的新しいが、政治では非民主的手法としてよく用いられる。

全国漢文教育学会長
石川 忠久 
 


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