【7月18日付編集日記】宮畑遺跡で演劇

 

 考古学は、発掘された遺跡や遺物から歴史をひもといていく。自分たちの土地にかつて暮らしていた人たちへの想像も膨らむが、東京大の研究チームは全く違った手法で数千年前の歴史に迫った

 ▼チームは現代の日本人男性のDNAを解析し、縄文時代の終わりに人口が急激に減っていたことを突き止めた。狩猟生活の中、寒冷化で食べ物が減ったことが原因のようだ。弥生時代になって稲作が伝わり、食料供給が安定し人口が急回復したとみている

 ▼福島市の国史跡宮畑遺跡は、縄文時代中期から晩期の約2千年間の人々の暮らしを伝える。史跡公園「じょーもぴあ宮畑」として整備され、公園内の体験学習施設は先月、開園から約4年で入館者が20万人を超えた

 ▼同市の歴史や民話を題材にした創作劇を上演している「劇団120○E(ひゃくにじゅうえ)N(ん)」が27日、同公園で野外公演を行う。時代は縄文時代晩期の設定で、同市の宮畑にある小さな村が舞台となる

 ▼飢えで苦しむ村が稲作、定住を受け入れるまでの物語で、復元された竪穴住居などがそのまま舞台のセットになる。先人たちがいたからこそ、今の福島があることを伝えたいと同劇団。今の暮らしと縄文時代を重ね合わせてみるいい機会だ。