【8月18日付編集日記】予防と地域医療

 

 「怪我(けが)の予防に勝る治療はない。自分の体が最強のプロテクター」。診察室の壁に書かれた言葉が印象的だ。いわき市のサッカーチーム、いわきFCのクラブハウスにあるクリニックには多くのスポーツ選手たちが治療に訪れる

 ▼同クリニックでは、関東地方の医療機関に勤務する若手医師たちが週末、スポーツ選手のけがの治療に当たっている。治療と併せて、けがをしない体づくりも提案しており、市民の健康増進をサポートする

 ▼いわき市は、2017年に「地域医療を守り育てる基本条例」を制定し、市民の役割として「か・き・く・け・こ」活動を提唱している。5項目のうちの一つ「け」は、健康管理に努めること。病気の予防に対する意識を高める取り組みだ

 ▼同市は全国的にみても生活習慣病の発症率が高い。メタボリック症候群の改善など市民の健康指標改善に向けて、今年を「健康元年」と位置付け、市民の自発的な健康づくりを促す施策を展開している

 ▼厳しい残暑が続き、疲れが蓄積してくる頃だ。けがも病気も予防が鍵を握る。けがをしない体づくりや、病気にならない生活習慣づくりを一人一人が意識することは、地域医療の負担軽減にもつながる一歩になる。