【10月14日付編集日記】台風19号の被害

 

 こんなにも朝が遠いと感じたのはいつ以来だろう。テレビや携帯電話が避難指示や河川の「氾濫の恐れ」を何度も知らせてくるが、窓から見えるのは間断なく降り続く雨だけ。暗闇の怖さを思い知らされた

 ▼ようやく訪れた朝に見えてきたのは、水につかった街や土砂に覆われた家々の姿だった。浸水した家の2階からヘリに向かって助けを求める人の姿も見られた

 ▼大型の台風19号がおとといからきのうにかけ東日本を直撃し、各地で河川の決壊による家屋の浸水や土砂災害が相次いだ。県内も甚大な被害に見舞われ、犠牲者が出た。行方不明者もいる。どうか犠牲者がこれ以上増えないよう、安全に救助と捜索が進むことを願う

 ▼市町村が設けた避難所には多くの人が身を寄せている。家に泥水が入り込むなどしてしまい、いつごろ帰れるのかはっきりしない人たちもいる。きょうも前日と同じように不安を抱えながら朝を迎えたことだろう

 ▼家族の間であるいは友人やご近所同士で「大丈夫かい」と声を掛け合ってほしい。周りに1人暮らしの人がいるならなおさらだ。自分は一人ではない、誰かが見守ってくれていると思えることが、先の見えない夜をそっと照らすともしびになる。