【4月8日付編集日記】JFAアカデミー

 

 子どもが将来なりたい職業のランキングで、毎年上位に入るスポーツ選手。野球、サッカーなど好きな選手への強い憧れは次第にはっきりとした目標に変わり、向上心を生み出す

 ▼プロ36年目に入った元サッカー日本代表FW、三浦知良選手が「これまでいろんなゴールを決めてきたけれど、こんなに喜ばれたのは記憶にない」(「とまらない」新潮社)と表現するゴールがある。10年前の3月、震災復興の慈善試合で決めた一発だ

 ▼54歳にしてなお、サッカーへの情熱とゴールへの執念を持ち続けている大ベテランは現役選手の目標でもある。その三浦選手がプロになる強い決意を抱き単身、ブラジルに渡ったのは15歳のときだった

 ▼サッカー選手を育てるJFAアカデミー福島が、震災と原発事故から10年ぶりに本県に戻ってきた。4人の本県出身者を含め、全国から選考された男子19人が広野町の寄宿舎から中学校に通いながらサッカー技術を磨く

 ▼三浦選手が被災地を奮い立たせ励ましてくれたゴールは彼らの記憶にはないだろうが、「元気と勇気を届けられる選手になりたい」と頼もしい言葉も返ってきた。3年後、三浦選手がブラジルに挑んだ年齢になる。夢は大きいほどいい。