【10月3日付社説】迫る県議選/若年層の関心高める工夫を

 

 任期満了に伴う県議選(定数58)は31日の告示まで1カ月を切り、選挙戦に臨む各党、各陣営は臨戦態勢に入った。

 今回の県議選は東日本大震災と東京電力福島第1原発事故後、3回目となる。選挙区の定数は郡山市選挙区が1増の10、喜多方市・耶麻郡選挙区が1減の2となる。双葉郡選挙区と南相馬市・飯舘村選挙区は原発事故に伴う特例法が適用され、今回に限りそれぞれ定数2が維持される。

 県議会は、県の事業や予算をチェックし、地域が抱えるさまざまな課題解決に有効な政策を提言したり、国政に県民の意志を届けたりする大切な役割を担っている。

 有権者に誠実に向き合い、その声を政策に反映させ実行していく責務がある。各陣営は県民に分かりやすく公約を示し、議論を深めていくことが重要だ。

 県議選の投票率は、1975年の84.20%から回を重ねるごとに下がっている。前回の2015年の投票率は46.67%で、過去最低を更新した。

 有権者が1票の権利を行使することを通じ政治に参加する意義は大きい。各陣営、各党の政策を吟味することで復興がどこまで進み少子高齢化への対応や子育て支援がどんな現状にあるかなど、地域課題の理解にもつながる。有権者の意志を地域に反映させる貴重な機会により関心を持ってほしい。

 今回は、16年の参院選から導入された「18歳選挙権」が初めて適用される県議選となる。10代の投票率を巡っては、7月の参院選が31.06%で、前回の16年から10ポイント以上下がった。

 いわき市選管は県内で初めて、中学生が県議選の啓発動画を制作し動画投稿サイトにアップする取り組みを行う。県選挙管理委員会は若者向けの出前講座の開催や会員制交流サイト(SNS)を利用した啓発などに力を入れる。各選管は若者の政治への関心を高めるために知恵を絞ってもらいたい。

 県選管によると、県議選の立候補者数が最も少なかったのは03年の78人で、前回はわずかに1人多い79人だった。最近の傾向として地方議員のなり手が少なくなっている中、今回の選挙でも全19選挙区で無投票となる選挙区は相当数あるとみられる。

 低調な県議選に終わることのないよう県選管、各市町村選管は啓発活動にしっかり取り組むことが大切だ。

 9月定例県議会はきょう、閉会する。10月31日告示、11月10日投開票で行われる県議選に向け、その機運を高めていきたい。