【11月12日付社説】新県議決まる/負託に応え県土再生進めよ

 

 任期満了に伴う県議選の投開票が行われ、無投票の9選挙区を含め、19選挙区58人の当選者が決まった。1票を投じた有権者の負託に応え、本県の再生に向け責務を果たしてもらいたい。

 今回は東日本大震災と東京電力福島第1原発事故から3回目の県議選となり、新県議はこれから始まる4年の任期中に、発災から10年の節目を迎える。

 政府は復興・創生期間が終了する2020年度末以降、復興庁を10年間存続する方針を示している。県内原発の全基廃炉、たまり続ける処理水問題への対応、依然として残る風評対策をどう進めていくか、これからが正念場だ。

 また、原発事故に伴う避難地域の復興は、住民の帰還、地域コミュニティーの再生が進んでいる地域と、まだまだ時間を要する地域とに分かれ、抱える課題は複雑、多様化している。復興の加速化へ県議が果たさなければならない役割は大きい。地域の実情に即した政策を打ち出し、復興の取り組みを支えていくことが重要だ。

 今回は、台風19号と続く大雨で甚大な被害を受けた直後の選挙となり、復旧対応、防災、減災の在り方が大きな焦点となった。

 堤防の決壊などによる浸水は農林水産業、産業関係はじめさまざまな分野に及び、復旧には年単位の時間を要する見通しとなっている。また、家屋の浸水、損壊などで、多くの人たちが不自由な避難生活を続けている。

 復旧を急ぎ、被災した人たちの生活再建を進めていくことは、党派を超えて取り組まなければならない。災害に強い県土づくりへ最大限、力を尽くしてほしい。

 地域ごとに抱える人口減、高齢化対策をどう進めていくかなど、取り組むべき課題は多い。選挙期間中に有権者から届いた声の一つ一つに誠実に向き合っていくことが求められる。

 今回の投票率は41.68%で、前回の46.67%を約5ポイント下回り、過去最低を更新した。立候補者数が75人と過去最も少なく、無投票の選挙区が現在の19選挙区になってから最多となったことも、投票率が下がったことと無関係ではないだろう。

 台風19号の影響で関心の低下が懸念されていた中、1975年の84.20%から投票率が下がり続けている流れに歯止めがかからなかったことは残念だ。

 新県議は、若者から高齢者まで、多くの有権者が政治に関心を持つことができるよう本県の未来像を明確に示し、県の施策に反映させていくことが大切だ。