【6月6日付社説】歯と口の健康週間/清潔保ち病から身を守ろう

 

 厚生労働省や文部科学省、各歯科医師会などが主催する「歯と口の健康週間」が始まった。正しい知識を身に付けて、歯と口を清潔に保つことが大切だ。

 健康志向の高まりで、虫歯や歯周病などは、糖尿病など体全体の病気や、肥満などと関連性があることが広く知られるようになっている。また、加齢などにより歯の本数が減ったり、かむ力が弱くなったりすることで、食べられる料理が偏ってしまうと、要介護の前段階であるフレイル状態に陥りやすくなると指摘されている。

 日頃から歯と口のケアを徹底して、健康な状態にしておけば、自分の体全体を守ることができると肝に銘じたい。

 県によると、本県の3歳児で虫歯があるのは19%で、全国平均より約6ポイント高く、全国ワースト8位となっている。県は5年前から、虫歯のある子どもの割合の低下に向け、予防に有効とされるフッ素で口をゆすぐ「フッ化物洗口」の取り組みを全ての幼稚園、保育園、小学校で行うよう促している。

 フッ化物洗口に加えて、子どものうちに正しい歯磨きの方法を身に付けさせたり、習慣をきちんと定着させたりすることが将来の健康につながる。

 保護者は、子どもに虫歯がなくても、歯の磨き方などを丁寧に指導するようにしてほしい。

 食事を規則正しく取る、よくかんで食べるようにする、寝る間際の間食は控えるなど、生活に関する注意点も、折に触れて教えていくことが重要だ。

 県は子どもの歯と口の状態については学校の検診などを通じ、ある程度把握できている。課題は、大人について現状がよく分かっていないことだ。

 県は本年度、健康づくり施策に生かすため、大人についても詳しい調査を行うことにしている。調査結果の分析を通じ、実態に見合った事業を展開していくことが求められる。

 口の健康に注意することは、新型コロナウイルスの感染防止にもつながる。県歯科医師会は一人一人ができる対応として、三つのポイントを挙げている。

 一つは、口から飛沫(ひまつ)が飛び散るのを避けるために、口を閉じて歯を磨くようにする。もう一つは、歯科医に定期的に口の状態を確認してもらう。歯周病に関連する菌の出す毒素は、口の粘膜にウイルスを付きやすくすることが分かってきているそうだ。最後の一つは、口の中を清潔に保ち、口の免疫力を高めることという。実践するよう心掛けてほしい。