【あさか開成-聖光学院】９回裏聖光学院１死満塁、関根の右前打で三走仲田がサヨナラのホームイン。捕手鈴木＝あづま球場

　聖光学院があさか開成に辛勝し、４季連続の甲子園出場へ第一歩を踏み出した。斎藤智也監督は「初戦はなかなか思い通りにはいかない。いいゲームを経験させてもらった」と振り返った。
　相手左腕の術中にはまり、２点を先行しながらもなかなか追加点が奪えなかった。斎藤監督は「うちにはいないタイプ。攻めあぐねたが、１点差でしのぎを削ってやることができて良かった」と大きくうなずいた。
　９回にサヨナラ打を放った関根健斗（３年）は「試合の展開は関係なく、負けなかったことが最高」と胸を張った。

　全員野球で「候補」翻弄
　あさか開成が驚異の粘りで、４季連続の甲子園出場を狙う聖光学院を最後まで苦しめた。最後は試合巧者の野球に屈したが、エース細山裕也（２年）を中心に堂々の戦いぶりを見せた。「よく頑張った。最後まであきらめなかった。胸を張って帰れ」。試合後の池上健一監督のねぎらいにナインのすすり泣く声が響いた。
　２回に２点を先制されたが、細山は変化球を織り交ぜた抜群の投球術で、聖光学院の強打線を翻弄（ほんろう）。しかしエースは「いい試合だったが、自分のせいで終わってしまった。もっといい投球ができた」と悔しさを押し殺した。主砲の村上侑暉（３年）は「最初からストレートを狙い待っていた」と勝負強い打撃で、２打席連続の適時打で同点にした。
（２００８年７月１２日　福島民友・高校野球ニュース）