【学法福島―湯本】２失点の好投で学法福島48年ぶりの春の県大会勝利に貢献したエース村上＝いわきグリーンスタジアム

　第６１回春季東北地区高校野球県大会は１６日、いわき市のいわきグリーンスタジアム、平球場、南部スタジアムで開幕、初日は１回戦８試合を行った。
　学法福島―湯本は、先制した学法福島が４―２で逃げ切り、４８年ぶりに初戦を突破。尚志は昨秋の東北大会に勝ち進んだ福島商に１―０で競り勝った。
　福島―小高工は福島が１点を守りきり辛勝、若松商―光南は光南が６点を奪って快勝し、支部第１代表の小高工、若松商が敗れる波乱もあった。このほか郡山東、会津、勿来工、白河が２回戦に駒を進めた。
　県内６支部の予選を勝ち抜いた３２校が出場。上位３校は６月５日から福島市で開かれる東北大会に出場する。第２日の１７日は、１回戦の残り８試合を行う。

　村上、粘り強く完投/学法福島
　学法福島のエース村上和也（３年）の１２８球の力投が、４８年ぶりの春の県大会勝利を呼び込んだ。横手投げの特長を生かしてシュート気味の直球とシンカーでカウントを稼ぎ、外角に逃げるスライダーで湯本打線を６安打２失点に封じた。
　「大事な試合」との気負いから、初回先頭打者を抑えた直後に四球を与え、二盗を許した。また味方が先制点を挙げた直後にも同点のピンチを招いた。しかし、藤森孝広監督から受けた「自分の投球をしろ」のアドバイスを胸に、外角へ逃げるスライダーを中心にした投球でピンチを切り抜けた。
　最終回には気の緩みから連打で２点を許し、「粘り強い投球」という今後の課題も浮き彫りになった。村上は「このまま勝ち上がり、絶対に藤森監督を東北大会へ連れていきたい」と力を込めて語った。