【学法石川−福島東】４回裏福島東１死一、三塁、伊藤が中越え三塁打を放ち、２点を先制＝あづま球場

　第９２回全国高校野球選手権福島大会第８日は１９日、郡山市の開成山球場など４会場で４回戦８試合を行い、ベスト８が決まった。第６シード会津が白河に敗れ、シード校は第１シード聖光学院のみとなった。福島東は中盤の好機を逃さず得点、先発市川草士（２年）が被安打５の好投を見せ、３−０で学法石川に快勝、１３年ぶりの８強。会津工は決勝点を守り切り、いわき光洋に２−０で勝利、４年ぶりにベスト８。白河は猛打を発揮、１０−６で粘る会津を下し、２年連続の８強。小高工は５−１で四倉に勝利、２年ぶりの準々決勝進出を決めた。原町は１８年ぶり、光南は２年連続、磐城は２年ぶりのベスト８。大会第９日は２０日、同球場と福島市のあづま球場で準々決勝４試合を行う。　

　伊藤、流れ呼ぶ
　１３年ぶりにベスト８の扉をこじ開けた。福島東の７番伊藤一晃（３年）が放った２点適時打となる打球は、ナインの思いを乗せて伸びていった。
　４回１死一、三塁。伊藤に打席が回ってきた。サインは「スクイズ」。しかし、ウエスト気味のボールが投げ込まれ失敗。
　「しょうがない。打つしかない」と気持ちを切り替え、仕切り直して打席に立った。
　ファウルした後の真ん中の直球。芯を捕らえた打球は高々と中堅手を越えた。春まで３番打者だったが、７番に変わっても思いは一つ。「走者をかえすことが役割」。その言葉通りの活躍だった。
　春の県大会に出場できなかったナインが変わった要因の一つが打線の組み替え。１番から４番までを２年生が務め、下位に３年生が構える。「打線がつながってきた。あと三つ勝つ」と関川博己監督。２年前に同じ４回戦で敗れた相手に快勝し、確実に波に乗った。