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仲間を熱く鼓舞 斉藤、住吉選手「夢は同じ」
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誰よりも声を張り上げてナインを鼓舞するムードメーカーの斉藤選手(中央)
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夏の甲子園大会第10日の16日、3回戦で地元・大阪代表の履正社を破り、8強入りを果たした本県代表の聖光学院ナイン。9回表、エース歳内宏明投手(2年)の気迫の一球で履正社のラストバッターを三振に抑えた瞬間、聖光学院の大応援団で埋まった一塁側アルプススタンドに、地鳴りのような歓声が響き渡った。大声援とメガホンの打ち鳴らしで、最後のワンプレーまでエールを送り続けた応援団。2年ぶりの偉業を達成したナインとともに校歌を甲子園の空に響かせた。
甲子園を懸けた今夏の福島大会まで、20人のベンチ入りメンバーだった3年生の斉藤慧、住吉秀仁両選手。甲子園の登録人数18人に入れず、夢の舞台に立つことはかなわなかったが、斉藤選手は応援団としてスタンドから、住吉選手は練習補助員としてグラウンドから、チーム悲願の全国制覇へ、それぞれ声をからしてナインを鼓舞し続けた。
黄色いメガホンを打ち鳴らし、笑顔で人一倍の大声を張り上げる斉藤選手。メンバーは口をそろえ「聖光のムードメーカー」と呼ぶ。
「(メンバーから)外れても優勝の目標は同じ」。練習では誰よりも声を出し、チームを盛り上げた。勝つために遠慮せず、思ったことは指摘。衝突することもあった。甲子園入りしてからも変わらず、気が抜けたプレーには指摘し続けた。
その声に応えるように8強入り。「聖光に入って良かった」。勝利の瞬間、これまでにない笑顔でスタンドの選手らと抱き合った。
「少しでも選手の近くで声を掛けたい」。住吉選手は練習補助員に名乗りを上げ、ボールボーイとしてグラウンドから声援を送った。目指した遊撃手のポジションには村島大輔主将がいた。「下克上」。そう意識し練習可能な夜11時までバットを振ることもあった。
「悔しい気持ちもあるが、大切なのはチームの勝利」。気持ちを切り替え、バックアップに力を注いだ。
「最高のチームで、1戦でも多く」。思いが通じたかのように、ナインは粘り強いプレー。スタンドの応援団のように大喜びはできないが、同じ補助員と小さくハイタッチ。控え目だが確かな歓喜の声を上げた。
(2010年8月17日 福島民友・高校野球ニュース)
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