【会津学鳳−湯本】３回表会津学鳳２死満塁、佐藤広が左前適時打を放ち逆転＝みちのく鹿島球場

　敵失に乗じて好機をつくり、適時打で着実に得点を重ねた会津学鳳が初めての準決勝に進出した。
　２点をリードされて迎えた三回、会津学鳳は先頭の佐藤和が四球で出塁、八島と星が連続死球で好機を広げると高橋の適時二塁打で２点を奪取。その後、佐藤広の適時打で２点を追加、一気に逆転した。１点差まで迫られた六回には１死から、敵失で星が出塁。２死後、渡部の右越え三塁打、佐藤広の二塁打で２点を挙げ、流れを離さなかった。
　湯本は１１安打を放ち８点を奪ったが、６失策が最後まで響いた。

　全員野球、佐藤広殊勲打
 　全員野球で未知の領域への切符を手にした。会津学鳳は創部初の県大会４強進出。「東北大会を目指して思い切りやるだけ」。２安打３打点と活躍した主将の佐藤広希（３年）は準決勝への意欲を見せた。
　三回と六回に適時打を放つなど殊勲の活躍を見せた佐藤。捕手としてリード面でも勝利に大きく貢献。持ち前の分析力で２年生エース大高佑介（２年）の投球を引っ張った。直球を狙われた中盤でのリードを改善。終盤から内角のスライダーを中心に組み立てる配球に変えた。これが功を奏し七回以降、湯本打線を無失点に抑え、追撃をかわした。
　「頼もしい先輩。助けられた」と大高。佐藤をはじめとする野手陣に感謝した。先発メンバーのうち５人が２年生。「ここまで来たらやるしかない」と大高。持ち味の結束力で東北大会への出場切符を懸け、戦う覚悟だ。
（２０１０年５月２３日　福島民友・高校野球ニュース）