【聖光学院−学法福島】９回裏学法福島２死、代打武田が三ゴロに倒れ、ゲームセット。一塁手福田＝開成山球場

　９回裏２死。力なく転がる打球を見ながら学法福島の主将武田逸輝（２年）は全力で走った。「間に合え」。そう念じたが、残酷にもアウトのコールが球場に響き、最後の打者となった。
　縦のカーブを詰まり気味にはじき返すと、頭から一塁に滑り込んだ。「打球が緩かった。セーフになるかもと思った」と涙をためながら打席を振り返った。
　すぐさま立ち上がった武田は悔しさを押し殺して整列に向かった。「この悔しさを次につなげたい。東北大会でもう一度聖光と戦いたい」。悔しさを糧に飛躍を誓った。
（２０１０年９月２５日　福島民友・高校野球ニュース）