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感謝の気持ちを白球に込め いわき光洋・遠藤投手

感謝の気持ちを白球に込め いわき光洋・遠藤投手

がれきの中から唯一見つかった帽子をかぶり、マウンドに立ついわき光洋の遠藤選手=23日、福島市・あづま球場

 「野球ができる幸せ」を人一倍感じながらプレーする球児がいる。郡山市など県内各地で23日に行われた第93回全国高校野球選手権福島大会第7日。創部初の8強進出を果たす原動力となった、いわき光洋のエースで4番遠藤将大選手(3年)は津波にのまれる九死に一生の経験をし、「いろいろ大変だったけど、プレーできていることが幸せ」。感謝の気持ちを胸に白球に思いをぶつけている。
 自宅は津波の被害を受けたいわき市豊間地区。あの日、海岸近くの自宅にいた遠藤選手を強い揺れが襲った。ちょうど帰省中だった兄や母とともに津波から逃れようと、先に1人で家の前の自動車に乗り込んだ。その時、「逃げる準備をしていたら、来てしまった」。濁流となった津波が襲ってきた。津波に流されて横転する自動車。流されながら奇跡的にドアが開き脱出。海水から顔を出して波が引く間に家族の誘導で高台に避難し、何とか助かった。
 海岸沿いに住んでいたのは遠藤選手だけ。被災してほぼ全ての道具をなくした遠藤選手に、2年生の保護者からユニホーム、そして父の同級生からグラブが贈られた。使い始めてまだ2カ月。真新しいグラブを手に躍動した遠藤選手は言い切った。「今いることが不思議だけど、感謝の気持ちを持ってプレーするだけ」
(2011年7月24日 福島民友・高校野球ニュース)



 

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