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全国制覇の夢持ち越し 9回満塁、あと1歩及ばず
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【金沢―聖光学院】金沢に競り負け、涙を拭きながら応援席に向かう聖光学院ナイン=甲子園
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野球の恐ろしさを思い知らされたゲームだった。失策などの連鎖反応が聖光学院の全国制覇の夢を阻んだ。
先制したものの、ナインには「(金沢は)簡単には勝たせてくれないだろう」との思いがぬぐい切れなかった。相手の先発は大会屈指の右腕といわれる釜田佳直(3年)。評判通りの威力のある直球と、切れのあるスライダーに、選手たちは「何点も取れる投手ではない」とゲーム開始直後から直感した。
斎藤智也監督も選手の心理状態を感じ取っていた。特に「グラウンド整備後の6回には嫌な感じがしていた」と振り返る。その予感は的中する。内野の捕球ミスや送球ミス、さらに失策崩れの安打などから2点を献上。さらに8回にも失策が絡んで加点されるなど悔しさが残る失点が続いた。「攻めていくぞ」と選手に言い続けてきた斎藤監督だったが、「選手らは守り抜こうとして一生懸命になりすぎ、硬くなってしまった。相当のプレッシャーがあったのだと思う」と唇をかみ、「こういう時が負ける時なんだろうな」と無念さをにじませた。
ベンチから大声でナインを鼓舞してきた主将の小沢宏明(3年)は「(負けたのは)自分たちが未熟だったから」と何度もつぶやいた。最終回に2死満塁の好機を演出するなどナインは最後まで踏ん張りを見せたが、小沢は「負けたのが全て。内容は関係ない」と言い切った。
あくまで勝ちにこだわり続けたチームは2回戦で涙をのんだが、その驚異的な粘りと精神力で全国に強烈なインパクトを与えたことは間違いない。
(2011年8月13日 福島民友・高校野球ニュース)
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