平一中・相沢君がセンバツ始球式 感謝の心で“全力投球”
兵庫県西宮市の阪神甲子園球場で24日行われた、第84回選抜高校野球大会第3日の第1試合、始球式のマウンドに、福島第1原発事故で富岡町からいわき市に避難する野球少年、相沢健生(たける)君(平一中1年)が立った。「元気に投球する姿で、福島の人に復興への活力を与えたい」。甲子園に憧れる相沢君は熱い思いを胸に全力投球を披露。アルプススタンドまで響きわたる大きな拍手に包まれた。
この日は背番号1のユニホームに身を包み、「全力投球」を自身に課した。マウンドに上がると、第1試合に臨む鳴門高バッテリーから「頑張って」と声を掛けられた。相沢君には「始球式だけでなく、復興への激励に聞こえた」という。
投球前にマウンド上で四方に最敬礼し、「ありがとうございます」の言葉に「全国からの支援への感謝」の気持ちを込めた。投じた一球は本塁手前でワンバウンドしたが、その気持ちはスタンドに十分に伝わった。
(2012年3月25日 福島民友・高校野球ニュース)
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