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日大東北、Vあと一歩 エース・山中熱投、真っ向勝負貫く
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【聖光学院−日大東北】延長10回裏聖光学院無死一塁、大和田(左)から再びマウンドを託される日大東北のエース山中=いわきグリーンスタジアム
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9回2死、打者一人を打ち取れば10年ぶりに手にすることができた甲子園行きの切符は、その手からこぼれ落ちた。延長10回1死二、三塁、結果的に内野安打となった一ゴロで日大東北の王者への挑戦は終わった。
先発したエース左腕の山中敦煕(3年)は、得意の直球を相手打者の内角に投げ込み、聖光学院の強力打線を苦しめた。プロ注目の4番園部聡(同)にも内角攻めを徹底。四球は与えたが、ヒットは許さなかった。
6回に1点を失った場面で後輩の大和田啓亮(2年)にマウンドを譲り、右翼の守備に回った。延長10回無死1塁、再び右翼からマウンドに。四球と犠打で1死二、三塁となり、中村猛安監督からの指示は3番横水風寅(3年)を敬遠し、園部と勝負する満塁策だった。しかし、山中は納得しなかった。捕手の遠藤拓夢(2年)が2度マウンドに駆け寄ったが、山中は首を振り続けた。「満塁にした後、園部に甘い球を投げてしまえば絶対に後悔する」。最後まで目の前の打者との勝負にこだわり、最後は中村監督も「納得いく勝負を」と山中の強い意志に託した。
横水との勝負。内角に投げ込んだ直球は狙い通りに勢いのない一ゴロに。捕球した一塁宗像隆次郎(3年)は「間に合う」と本塁に返球したが、わずかな差で三塁走者の手がサヨナラのホームに届いてしまった。「強い気持ちで全力を出し切れた」。熱投でチームを最後までけん引したエースは、笑顔で球場を去った。
(2013年7月29日 福島民友・高校野球ニュース)
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