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石井、粘った115球 果敢に内角攻め、味方の反撃待つ
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【聖光学院−福井商】8回裏福井商2死三塁、林に勝ち越しの右前打を浴び、打球の行方を見つめる聖光学院の投手石井=甲子園
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背番号10の左腕石井成(2年)の甲子園の熱い夏が終わった。115球の熱投。グラウンドで泣き崩れる左腕を主将の伊藤颯(はやて)(3年)園部聡(同)がねぎらい、石井に新チームでの全国制覇の夢を託した。
斎藤智也監督が「本調子ではない中で、上出来だった」と振り返るほど、復活を予感させるマウンドだった。センバツ以降、調子を落とし、福島大会、そしてエースナンバーを失った甲子園の初戦でも納得の投球はできなかった。そうした中、この日は直球を軸に組み立て、相手打線に挑んだ。序盤は毎回走者を背負う苦しい展開となったが、捕手広瀬和光(同)の「打たれてもいいから、攻めてこい」との“喝”で一変。相手の中軸にも内角を執拗(しつよう)に攻め続け、味方の反撃を待った。
ブルペンから見守った背番号1の今祐也(同)の存在も力となった。「後ろに今さんが控えていると思うと安心した。でも、きょうは最後まで投げるという気持ちだった」と奮起した。8回2死三塁のピンチで狙い通り投げ込んだ外角低めのスライダーをはじき返され、ふらふらと上がった打球は無情にも右翼手の前にぽとりと落ちた。「思い切って腕を振ったが、自分の力不足だった」と自らを責めたが、広瀬は「打ち取った当たり。いい球だった」とかばった。
「自分がチームを引っ張り、先輩たちのためにも絶対に甲子園に戻ってくる」。目を真っ赤にした2年生左腕はエースナンバーを背負い、甲子園に戻ることを誓った。
(2013年8月16日 福島民友・高校野球ニュース)
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