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● 日本一への挑戦者 聖光学院10度目の夏へ(中) |
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チームの勝利に徹した打撃を意識することで、急成長を遂げた横水
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福島大会で例年にない激闘を繰り広げた聖光学院ナイン。ビハインドを背負った試合をひっくり返すほど力強く成長したナインの陰には、今春のセンバツ出場後に“覚醒”した選手たちの存在がある。
福島大会で3番打者を任された横水風寅(よこみずかずと)(3年)。8強入りを果たしたセンバツにメンバー登録はなかったが、春季大会からレギュラーを勝ち取った。
急浮上のきっかけは、センバツでベンチ入りを逃したこと。「自分のことばかり考えていた」と振り返る。センバツ前の沖縄遠征では右足首を捻挫するアクシデントにも見舞われた。ナインの補助役として裏方に徹している間、「野球がやりたい」との思いが募り、練習後は宿舎の外でひたすらバットを振った。
「純粋に野球を楽しもう」。センバツ後、こう気持ちを切り替えると、不思議と結果が付いてきた。練習試合で安打を量産、レギュラーの座を射止め、今では聖光学院の打線を引っ張る存在となった。「自分の後には園部(聡)がいる。いい形でつなぎたい」と、甲子園でもチームの勝利に徹する覚悟だ。
もう1人、くすぶっていた選手がいる。福島大会でエース石井成(2年)を支えた左腕今祐也(こんゆうや)(3年)。昨秋からセンバツまでは、右腕佐久間悠次(3年)に続く「3番手」と自覚していたが、“最後の夏”を前に意識が変わった。以前は「技術のことばかり考えていた」。しかし、チームの勝利を最優先した投球を意識することで、ピンチにも動じない精神力を身に付けた。加えて、冬季の体力強化と自主練習で得意とするフォーク、スライダーなどの変化球の速度、キレが増した。斎藤智也監督も「一番叱った選手だったが、5月くらいから火が付いた。やっと気付いてくれたのかな」と、今の成長を頼もしく感じる。
各選手が勝利に向かって戦うことで成長し、一体感を強めた。福島大会を乗り越えた粘り強さを武器に、夏はセンバツ以上の成績を目指す。(敬称略)
(2013年7月31日 福島民友高校野球特集)
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