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憧れの甲子園練習、今春卒業生がサポート いわき海星
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後輩たちのサポートを終え、笑顔でベンチに引き揚げる片倉さん=甲子園球場
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甲子園球場で19日に行われた選抜高校野球の練習で、夕日が照らすグラウンドを駆け回るいわき海星高の部員16人。そばには、ボール運びなどで後輩をサポートする卒業したばかりの元部員6人の姿があった。
6人は2月ごろ、若林亨監督(46)から「後輩を手伝ってほしい」と要請を受けて甲子園に駆け付けた。
憧れの甲子園での公式練習。6人は打撃練習の守備に就いた。前チームの松浦涼さん(18)と片倉隆介さん(18)が約6カ月ぶりにバッテリーを組んだ。笑顔を絶やすことなく、打席に立つ後輩にボールを黙々と投げ込んだ。
東日本大震災で校舎を津波が襲い、野球用具やトレーニング器具は全て流失。グラウンドにはがれきが残った。前チームの副主将だった片倉さんは「ゼロからのスタートだったが、支援してもらいながら、こつこつ頑張ってきたから今がある。後輩たちは全力でプレーしてほしい」とエールを送った。
6人は役割を果たしてベンチに引き揚げると、「楽しかったー」と甲子園でプレーできた喜びを表した。若林監督は「卒業生たちが楽しそうにしてくれたことが、何よりうれしかった」と感慨深げに語った。
(2013年3月20日 福島民友・高校野球ニュース)
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