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聖光・石井、絆の内角攻め 捕手・広瀬と「渦潮」封じ

聖光・石井、絆の内角攻め 捕手・広瀬と「渦潮」封じ

【鳴門―聖光学院】5回裏鳴門2死満塁、投手石井に駆け寄り励ます広瀬(左)=甲子園

 「成(なる)、打たれたっていいよ。強気で行こう」。5回2死満塁の大ピンチで、聖光学院の捕手広瀬和光(3年)はマウンドに駆け寄り、エース石井成(2年)を励ました。直後に適時打を許して3―3の同点に追い付かれたが、その後は広瀬の言葉通り、石井は直球、変化球ともに打者の内角に投げ込む攻撃的な投球を徹底し、6回以降は鳴門打線を封じた。
 「内角を強気に攻める」。昨秋の公式戦で1試合平均10得点をたたき出し、「渦潮打線」と称される鳴門打線への戦略を試合前に記者団から聞かれ、広瀬と石井は同じ言葉を口にした。打者の内角への投球は、わずかにでも制球が狂えば長打や死球に直結する。しかし、石井―広瀬のバッテリーは臆せず、相手打者の内角を攻め続けた。
 2人の大胆な戦略の裏には、これまでの練習や試合で培った揺れ動くことのない信頼関係があった。寮生活を共にし、野球以外の時間も共に過ごしてきたバッテリーに迷いはなかった。石井の制球力を信じて広瀬は打者の内角にミットを構え、石井は広瀬の配球を信じ、そのミットを目掛けて全身全霊の球を投げ込んだ。
 甲子園での初の4強入りが懸かる準々決勝に向け、石井は「三振を狙わず、持っている力を出して、役割を果たしたい」と宣言した。エースの表情に気負いや重圧は感じられない。ただ、頼もしい先輩が構えるミット目掛けて投げるだけだ、という思いが伝わった。2年生エースが甲子園でまた一回り成長した。
(2013年3月29日 福島民友・高校野球ニュース)



 

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