【福島北−安積】春の県大会で１８年ぶりに初戦を突破し、喜ぶ福島北ナイン＝開成山球場

　４点のリードを許しながら、中盤以降の猛打で１８年ぶりに初戦突破を果たした福島北。試合の流れを変えたのは、途中出場の佐藤広崇（２年）だった。「出る予定はなかった」という佐藤広。先発捕手の藤原巧（３年）が試合途中に負傷。急きょ４回からマスクをかぶり、まずは相手打線の勢いをそいだ。
　打撃でも力を発揮した。６回、同点に追い付いた後の２死三塁の場面で打席に立った。「投手の頑張りに応えたい。なんでも打ってやるという気持ちだった」。内角高めの変化球を捉えると中越えの三塁打となり、勝ち越しに成功。試合の流れを一気に引き寄せた。１３点を奪った９回にも２本目の三塁打を放ち、この日は４打点の活躍。「うまく波に乗れた。このまま流れに乗っていきたい」。最高のスタートを切ったナインと共に、佐藤広の笑顔が輝いた。
（２０１３年５月１８日　福島民友・高校野球ニュース）