試合後に握手を交わす選手たち

　東日本大震災の復興支援のためいわき中央署などに派遣されていた縁で、栃木県警ベースボールクラブが２０日、いわき市で平工高軟式野球部と親善試合を行った。「野球を通じ生徒たちに元気を届けたい」と願う栃木県警の警察官たちが制服からユニホームに着替え、交流を深めた。
　福島県警に派遣中の２人も含め２７人が参加。クラブ代表の栗島誠司警部補（４５）は震災直後から３度、本県に派遣、警戒区域内や仮設住宅のパトロールを担った。試合は２２−２で平工が完勝。一方的な試合となったが、共にエールを送り合い、劣勢の栃木県警も終始笑顔で生徒たちのプレーをたたえた。栃木県警チームに交じって出場した平工３年の井筒修平さん（１７）は、ベンチ内では進路についての会話も交わした。「警察官は怖いイメージがあったが、がらりと変わった。栃木からいわきまで来てくれてうれしい」と笑顔。栗島警部補は「生徒たちの笑顔が見ることができて何よりうれしい。今後も復興を支援したい」と話した。
（２０１４年９月２１日　福島民友・高校野球ニュース）