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女子部員「甲子園へ」 福島東・菅野さん、仲間と練習重ね
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重りの入ったボールでトレーニングをする菅野さん
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10日に開幕する第96回全国高校野球選手権福島大会。福島東高野球部の女子部員、菅野裕日子(ゆいこ)さん(16)は練習に熱が入る選手に声援を送る。日本高野連の規定で女子部員は公式戦に出場できないが、菅野さんは練習を重ねてきた仲間との「甲子園出場」を夢見る。
菅野さんは野球好きの父と四つ上の兄の影響で、小学4年からソフトボールを始めた。二本松一中女子ソフト部で活躍する中、兄がいる福島東高野球部の練習を見て同校に進学したいと思うようになった。希望通り入学したが、ソフト部は男子のみ。それならばと父の勧めもあり、野球部に入った。
入部当初は男子部員との体力の差を痛感した。男子に混じって活躍した小学校のころのようにうまくはいかなかった。菅野さんは「つらいこともあったけれども、辞めようとは思わなかった」と振り返る。兄を知る先輩部員をはじめ、温かく迎え入れてくれたからだ。
菅野さんは紅白戦でショートを守ったが、球場でプレーした経験はない。「一度は(公式試合の)グラウンドに立ってみたい」と話す。「公式戦だと応援も来て、一人一人に応援歌がある。あれが『いいな』と思う」と複雑な思いを打ち明ける。本番のグラウンドに立つことができなくても仲間と心はつながっている。菅野さんをはじめ高校球児たちの熱い夏が幕を開ける。
(2014年7月10日 福島民友・高校野球ニュース)
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