盛岡大付・遠藤が2戦連続弾、菜花は二塁打2本
第96回全国高校野球選手権大会第10日は20日、甲子園球場で3回戦4試合が行われ、敦賀気比(福井)は盛岡大付(岩手)の松本を序盤で攻略。20安打を放ち、16―1で大勝して17年ぶりの8強入りを果たした。
2回、1点を追う盛岡大付の遠藤真(2年)=いわき市出身=は「先頭打者として絶対に打とう」と意気込んで打席に入った。高めの変化球を鋭く振り抜くと、打球は大きな放物線を描き左翼席へと飛び込んだ。遠藤にとっては2試合連続の本塁打。それでも、「負けたことに悔しさが残った」と笑顔はなかった。
遠藤は、いわき市の中学生硬式野球チーム「いわきボーイズ」の先輩・菜花大樹(3年)の背中を追い掛けて盛岡大付の門をたたいた。「(菜花の)背中に当たるくらいのフルスイングをまねしたい。一番お世話になった先輩だった」と感謝の言葉を述べた。
盛岡大付の菜花大樹(3年)=いわき市出身=は初戦に続く2安打の活躍を見せた。
初戦の相手となった東海大相模(神奈川)の1番楠研次郎(3年)=楢葉町出身=から譲り受けたバッティング手袋を着けて臨んだ。3回、「あいつの分も打ちたかった」と中越え二塁打を放った。5回には内角の直球を詰まりながらも右翼線に運び、二塁まで進んだ。
「甲子園に出られたことは今後の人生につながる」。菜花は全国の強豪校から選手が集う東都大学リーグでプレーすることを希望。目に涙はなく、しっかり前だけを見つめていた。
(2014年8月21日 福島民友・高校野球ニュース)
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