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エース・船迫、コース攻めた “ミラクル”信じ粘りの投球
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【聖光学院−日本文理】気迫の投球を見せた聖光学院のエース船迫=甲子園
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阪神甲子園球場(兵庫県西宮市)で準々決勝4試合が行われた第96回全国高校野球選手権大会第12日の22日。第4試合に登場した本県代表の聖光学院は日本文理(新潟)に5−1で敗れ、初の4強入りを逃した。
聖光学院は1点差を追う1回、柳沼の右前適時打で同点に追いついたが、以降は好機を生かせなかった。
残る準々決勝3試合は大阪桐蔭(大阪)三重(三重)敦賀気比(福井)が勝ち、ベスト4に進出した。23日の休養日を挟み、準決勝は24日に行われる。
緊迫の展開「相手が上だった」
得点圏の走者を幾度も背負いながらも、エースは動じることなく白球を投げ込んだ。先発の船迫大雅(ふなばさまひろまさ)(3年)は日本文理打線に10安打を浴びたが、降板する8回まで、ベースの四隅ギリギリを狙った投球で要所を締め、緊迫した投手戦を演じてみせた。それでも、勝利の女神はエースにほほ笑まなかった。
「思い切り腕を振って投げたが、甘かった」。1回、制球を意識する余り相手打線の先頭打者に四球を与え、主軸に長打を浴び、先制点を許した場面を悔やんだ。右横手からの伸びのある直球と切れのあるスライダー、福島大会後に習得したシュート、チェンジアップを織り交ぜ、3回以降は安打こそ許したが本塁は踏ませず、打線の援護を待った。しかし7回2死一、二塁、一塁後方にぽとりと落ちた安打で痛恨の3点目を喫した。
「死球を覚悟で攻め、打ち取った当たりだったけれども相手打者の執念が上だった」。試合後、船迫は汗と涙をぬぐいながら敗戦を受け入れた。全身全霊で130球を投げ込んだエースだからこそ言える清き言葉だった。
斎藤智也監督は「船迫は甲子園で本当に成長してくれた」とベスト8進出の原動力となったエースをねぎらった。その言葉で船迫に少しの笑顔が戻った。「甲子園が成長させてくれた。1球1球を楽しく投球することができた」。背番号「1」のかけがえのない夏が終わった。
(2014年8月23日 福島民友・高校野球ニュース)
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