【須賀川桐陽−学法石川】初戦で敗れ、ぼうぜんとする第８シードの学法石川ナイン＝白河グリーンスタジアム

　第９７回全国高校野球選手権福島大会第３日は１１日、福島市のあづま球場など５球場で１、２回戦１１試合を行った。シード４校が登場、第８シード学法石川は最終回の猛攻も及ばず、５−８で須賀川桐陽に敗れ、１２年ぶりに初戦で姿を消した。第６シード福島商は延長１２回の末、４−３で実力校の須賀川にサヨナラ勝ちした。第１シード聖光学院は１０−０の５回コールドで勿来工に快勝。第５シード東日大昌平は４−１で平工とのいわき勢対決を制した。
　第４日の１２日はあづま球場など５球場で２回戦１１試合、第５日の１３日は５球場で２回戦１０試合を行い、３回戦に進出する３２校が決まる。
　　
　“夏の怖さ”流れつかめず　 
　「練習の成果を出せなかった」。学法石川主将の大須賀慎平（３年）は目を赤くしながら言葉少なに語った。チームで５失策、４暴投と普段考えられないミスを連発。グラウンドには名門・学法石川の姿はなく、ナインにとって悔いが残る試合となった。
　初回に２点を先制された。これまで数々の逆転劇を演じてきたが、この試合は違った。須賀川桐陽の先発角田浩太郎（３年）は６月の地区大会で完封負けを喫した相手。点が取れず、打ち気がはやり、狙い球を絞りきれなかった。回を追うごとに焦りは増し、暴投で失点するなど悪い流れが続いていった。
　上田勇仁監督は前日の練習時から「チームの様子がおかしかった」と明かす。「雰囲気にのまれた。これが夏の怖さなのかもしれない」。学法石川の夏は１試合で終わった。
　ただ収穫もあった。９回は途中出場した１、２年生が中心となり５点を奪う反撃を見せた。大須賀は「自分たちと同じような思いをしてほしくない。頑張ってほしい」と後輩にバトンを託した。
（２０１５年７月１２日　福島民友・高校野球ニュース）