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エース・森久保、8回138球の粘投 2死から連打浴び失点
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【東海大相模−聖光学院】138球の粘投を見せた聖光学院のエース森久保=阪神甲子園球場
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唇をかみながら次々に生還する走者を見詰めていた。3回までに6点を奪われる苦しいマウンド。聖光学院の先発森久保翔也(3年)が序盤、正念場を迎えた。だが、「厳しい展開は当たり前。気持ちを切り替えた」と腹をくくると、息を吹き返した。
初めて踏んだ憧れの甲子園で、東海大相模の強打が襲い掛かった。1、3回は変化球を狙われ2死から4連打。「本当にもったいなかった」と悔やむ言葉が、勝負を左右した序盤の大量失点の重大さを物語っていた。
経験したことのない窮地。全幅の信頼を寄せる捕手佐藤都志也(同)と話し合い、中盤から自己最速の141キロの直球を主体にした配球に切り替えた。縦のスライダーを織り交ぜ、回を重ねながら修正。4回以降は2安打に封じ込んだ。1年の秋からベンチ入りし、素質を認められながらも、厳しい局面で踏ん張れないもろさが課題だった。冬は連日のように長靴を履いて打撃投手を務め、打者との駆け引きを磨いた。大会前は連投を想定して短距離のダッシュと投球練習を交互に繰り返す地道な努力を重ね、技術的、精神的にチームの大黒柱を担う存在に成長した。
138球の熱投に加え、定評のある打撃で気を吐いた。8回二塁。振り抜いた白球は右前に弾み、チーム唯一の打点となった。「ここで自分の高校野球が終わってしまった」。森久保は涙を拭いながら、思い出の詰まった3年間の高校野球生活に別れを告げた。
(2015年8月13日 福島民友・高校野球ニュース)
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