激励の花束を受け取り、笑顔を見せる渡辺選手

　ロンドン五輪自転車男子トラック代表で、双葉町出身の渡辺一成選手（２８）＝小高工高卒＝は２２日、郡山市で開かれた同町主催の壮行会に臨み、「皆避難でつらい思いをしていると思うが、逆に励ましてもらった。メダルを持ち帰り、祝勝会を開けるように頑張りたい」と抱負を語った。
　東京電力福島第１原発事故で県内外に避難している町民ら約１５０人が出席した。井戸川克隆町長は「（町民が）久しぶりに再会する機会をつくってくれたのも功績。双葉町の大きな希望であり、分断された町をまとめてくれる大きな輝き。ロンドンでの活躍を期待したい」と激励の言葉を述べた。続いて、渡辺選手に激励の花束や千羽鶴が贈られた。
　渡辺選手は壮行会後に報道陣の取材に応じ、「ロンドンへ向かうための勇気をもらった。町民は避難でばらばらで生活している状態だが、一つになるきっかけとなれば」と町民の思いと共に戦う決意を示した。
（２０１２年６月２３日　福島民友ニュース）