応援に使う大漁旗を広げる金成さん。特別な思いで本番を迎える

　いわき市で１２日に開かれる「復興祈念第３回いわきサンシャインマラソン」。大会を目前に控え、大漁旗の応援でランナーたちを勇気づける江名地区の住民たちは「支援に感謝したい」「元気を発信したい」と応援に向けて士気を高めている。フルマラソンのコース内にあり、第１回大会から大漁旗でエールを送ってきたが、東日本大震災による津波で被災した地域でもあり、特別な思いで本番を迎える。
　「『浜』らしい雰囲気で応援したいんだ」。江名で鮮魚出荷の仕事に携わる金成克哉さん（７６）は、にぎやかな港町を知っている。漁業が下火になってきてからも、市場で朝市を催すなどして地域は活気を保っていた。
　震災後に初めて迎える大会。「『福島を元通りにしたい』という気持ちがあって、参加するんだと思う。走る人も、応援する人も」と金成さん。ゴールを目指すランナーに地域の「これからの姿」を重ね合わせ、「頑張れ」と声を張るつもりでいる。
（２０１２年２月１２日　福島を走る・福島民友ニュース）