羽生結弦選手の雄姿に涙... 遠藤さん「生きていく糧になる」

 
羽生選手を祝福する遠藤さん。テレビ下にあるのは羽生選手からのサイン色紙=17日午後、いわき市

 「よしっ、やった!」。福島県富岡町出身で、いわき市で弁当配達業を営む遠藤義之さん(45)は、羽生結弦選手のメダルが確定すると声を震わせ、涙ぐんだ目でテレビに映し出された雄姿を見つめた。

 2015(平成27)年に、テレビ番組の企画で被災地を訪れた羽生選手と交流した。同じ東北出身という立場で、東日本大震災後の状況や、これまでの被災地の歩みなどについて言葉を交わしたという。「当時は、東北の期待を一身に背負い、気負い過ぎではないかと思うほどだった」と振り返る。

 会社事務所で演技を見守ることにしていた遠藤さんは、時間が近づくと社内放送で「羽生君の演技の時間です」と社員たちに呼び掛け、全社を挙げて見守った。

 金メダルが決まると、ほっと胸をなで下ろした遠藤さん。「『羽生降臨』という感じ。貫禄を感じた」と、会心のスケーティングに3年前の不安は消し飛んだ。「スケールは違うが、自分も古里を思いながら日々生きている。羽生君の金メダルは、今後生きていく糧になる」と感謝を口にした。

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