アルペンスキー福島県勢3人闘志 北京冬季パラ3月4日開幕

 

 世界最高峰の障害者スポーツ大会「パラリンピック」が4日、中国・北京で開幕する。4年に一度のパラスポーツの祭典に臨む県勢3選手は、メダル獲得や入賞などそれぞれの目標へ闘志を燃やす。

 5大会連続出場となるアルペンスキー男子座位の鈴木猛史(KYB、猪苗代高卒)は「障害者スキーの魅力が伝わるように楽しく滑るところを見せたい」と意気込む。

 前回の平昌大会は全5種目に出場し、大回転とスーパー複合でそれぞれ4位とメダルにあと一歩だった。今大会も5種目に出場予定で、本命の回転では2014(平成26)年ソチ大会以来2大会ぶりの金メダル獲得を見据える。

 同様にアルペンスキー男子座位の藤原哲(コロンビアスポーツウェアジャパン、天栄村)は、41歳で初めて臨むパラリンピックの舞台だ。「今回だけでなく、次回のパラリンピックにもつながる大会にしたい」と力を込める。

 秋田県出身で高校1年の時、スキー部の合宿中に転倒して脊髄を損傷し、車いす生活となった。それから車いすテニスに励んできたが、32歳の時にチェアスキーに誘われ競技を始めた。練習環境の良さや指導者の存在があり、天栄村に移住。フェアリーランドかねやま(金山町)、三ノ倉スキー場(喜多方市)、箕輪スキー場(猪苗代町)で練習を重ねた。スーパー大回転など4種目に出場を予定しており、「緩斜面で加速をつけるのが自分のスタイル」と入賞を目指す。

 アルペンスキー女子座位の原田紀香(セールスフォース・ジャパン)は「技術的に不安要素もあるが本番で満足いく滑りをしたい」と初出場のパラリンピックへ意気込む。

 京都府出身の原田は先天性の障害で、車いすを使う。13年から県障害者スキー協会に所属し、埼玉県から県内のスキー場に通い、技術を磨いてきた。昨年5月に転職し、競技に専念できる環境を整え、代表の座をつかんだ。技術系の回転と大回転に出場予定の原田は「夏は筋力トレーニングとストレッチで体づくりに取り組んだ。入賞できるよう頑張りたい」と誓った。

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