聖光学院「忘れ物」取り戻す 国体高校野球、甲子園の熱戦再び

 
栃木国体で日本一を目指す聖光ナイン

 甲子園の熱戦再び―。全国の強豪8校がトーナメントで優勝を争う栃木国体の高校野球硬式の部(10月2~5日・宇都宮清原球場)について、日本高野連は12日、組み合わせを発表した。夏の甲子園でチーム初の4強に進出した聖光学院は大会1日目の1回戦、夏の準々決勝で戦い勝利した九州学院(熊本)と再び対戦する。甲子園と同じメンバーで臨む聖光ナインは、甲子園で果たせなかった日本一を国体の舞台で成し遂げようと闘志をみなぎらせている。

 国体に出場できるのは、今夏の全国選手権大会準決勝に進出した4校や開催県の栃木県の代表など8校のみ。東北勢として初めて同大会で優勝した仙台育英(宮城)と、今春の選抜大会(センバツ)を制した大阪桐蔭(大阪)が対戦するなど、初日の1回戦から好カードが並ぶ。高校野球ファンらの注目度は高く、開催地宇都宮市の実行委員会によると、初日の観戦チケットは12日の販売開始の約1時間後には完売したという。

 古里開催に佐山闘志

 聖光ナインの中でも、国体に特に強い思いを持って臨もうとしているのが、栃木県出身のエース佐山未来(3年)だ。「古里で開催する国体に出場したいという思いは、夏の甲子園で勝ち抜く原動力の一つだった」と明かす。

 聖光は今年、センバツの2回戦で近江(滋賀)に、夏の準決勝では仙台育英に敗れている。今大会、それぞれ勝ち進めば、近江とは準決勝で、仙台育英とは決勝で対戦する可能性がある。「チャンスがあれば近江、仙台育英に雪辱を果たして優勝したい」と佐山。「夏の甲子園を経てさらに向上した粘り強さを発揮し、成長した姿を皆さんに見せたい」と決意を口にした。

 プロ志望届を提出している捕手の山浅龍之介(3年)は「夏が終わった後も引退という思いは一切ない」と話す。初戦の九州学院戦では、夏に対戦した際は先発を回避したエース直江新(2年)との再戦を心待ちにしている。「夏は勝利したとはいえ、直江君を打ち崩すことはできなかった。国体では直江君を攻略して、日本一を目指す」

 3年生にとって最後の大会。斎藤智也監督は「選手の国体へのモチベーションは非常に高い。その意欲を尊重し、夏の甲子園と同じような気持ちで最後まで戦い抜きたい」と抱負を語った。

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