準優勝の聖光、強豪・大阪桐蔭に健闘も序盤の失点重く 国体野球

 
【聖光学院―大阪桐蔭】3回表聖光学院2死二塁、中前に適時打を放つ三好=宇都宮清原球場

 5日の第77回国民体育大会「いちご一会とちぎ国体」は栃木県内などで13競技が行われ、特別競技の高校野球硬式では聖光学院が準優勝に輝いた。

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 【評】聖光学院は、序盤の失点を挽回できなかった。4点を追う三回、2死二塁の好機に4番三好の適時打で1点を返す。しかし、140キロ台の直球と鋭い変化球を投げ分ける相手エースを攻略できず、その後は得点圏に走者を進めるもあと一打が出なかった。先発したエース佐山は三回以降立ち直り、大阪桐蔭打線を4安打1失点に抑えたが、打線が盛り返せなかった。(伊藤大樹)

 三好4番の意地、貫いた攻めの姿勢

 感謝の思いがバットにこもっていた。「日本で一番長く3年生と試合をすることができた。本当にありがたい」。後輩として臨んだ最後の試合、4番を任された三好元気(2年)が三回、チームにこの試合唯一の得点をもたらした。

 序盤の失点で4点を追う第2打席は、2死二塁の好機で回ってきた。「相手はすごくいい投手。攻めの姿勢を忘れずに振っていこう」。狙っていた外角低めのカットボールを中前に弾き返すと、拳を高々と突き上げた。

 この夏は、3年生とともに聖光の新たな歴史を切り開いた。「全員で戦う気持ちを教えてもらった」と三好。チーム一丸で戦い抜いた甲子園の経験は大きな宝物だ。それだけに「3年生がいたから自分はこんなに成長できた」と感謝の気持ちは大きい。国体決勝で強豪大阪桐蔭のエースから、自らのバットで奪った1点はその成長の証しでもある。

 3年生が卒業し、今度は自分たちが主役の秋が始まる。「先輩が果たせなかった日本一を目指して、まずは東北大会から必死にやっていきたい」と力を込めた。(伊藤大樹)

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