「最後の夏」母に感謝 原町・星が全力プレー、表情は晴れ晴れ

【学法福島―原町】最後の打者が打ち取られ、うつむきながら試合終了後の整列に加わる原町の星=あづま球場
原町は1点が遠く、学法福島にコールドで敗れた。
女手一つで育ててくれた母に思いを伝えると、涙があふれ出した。「僕もつらいことはあったけど、母も大変だったと思う」。原町の星翔(3年)は母喜代子さんへの感謝の思いを口にした。
星は小学3年の時、父勝さんの影響で野球を始めた。その父は、東日本大震災の津波にのまれ、帰らぬ人となった。「母が自分の野球生活につきあってくれた」。試合後、応援に駆けつけた喜代子さんに「3年間お世話になりました」と伝えると、涙をこらえられなかった。
1回戦で決勝打を放っていた星だったが、高校最後の試合は「力みがあった」と無安打。しかし、全力を出し切った星の表情は晴れ晴れとしていた。勝さんにも「3年間やり通すことができました」と伝えるつもりだ。
「将来は航空整備士になりたい」。野球を通して身に付けた忍耐力と集中力、そして感謝の思いを胸に、新たな目標へ歩み始める。
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