聖光学院エース・鈴木拓、粘投で締めた 「頼もしい仲間がいる」

同点の5回から登板し、光南打線の反撃を食い止めた聖光学院のエース鈴木拓人(3年)は、「頼もしい仲間がいることを実感した」と振り返った。
準決勝の148球の熱投から一夜。「疲れはなかった」というものの、打順が一巡した8回、連打と四球で1死満塁のピンチを迎えた。光南の主砲西牧駿(3年)に、狙い通りに投げられたという外角のチェンジアップを捉えられ、勝ち越しを許した。「相手を褒めるしかない」と鈴木。さらにピンチは続いたが、瀬川航騎(2年)のファインプレーで切り抜けた。チームが勢いづくプレーに「本当に助けられた」と笑顔を見せた。
大会を通じて苦しい投球を強いられたが、「もっとピンチに強い投手に」と、自らに新たな目標を課した。その努力の成果は甲子園で示す。
流れ呼んだ瀬川の好守 打っても4安打
勝ち越しを許した直後の好守備が逆転劇の呼び水となった。「攻撃につなげる守備ができた」と聖光学院の遊撃手瀬川航騎(2年)は2点を勝ち越された8回1死一、二塁、三遊間に飛んだ痛烈なライナーに飛び込み捕球、二塁に送球し併殺を完成させた。
抜ければさらに得点差が広がり、試合の大勢が決まりかねない場面だった。瀬川が「体が勝手に反応した」と振り返るビッグプレーに聖光スタンドが沸き上がった。
この日は打撃でも反撃の口火となる本塁打を含む4安打と爆発。「守備も打撃も周囲が自分の力以上のものを引き出してくれた」と感謝し、甲子園では「県大会と同様に一つのプレーを大切にしたい」と平常心を誓った。
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