「夏の高校野球福島大会」21日・4強激突! 準決勝を戦力分析

 

 夏の甲子園出場を懸けた第100回全国高校野球選手権記念福島大会第10日は21日、いわき市のいわきグリーンスタジアムで準決勝が行われ、決勝に進む2校が決まる。第1試合は12連覇を目指す第1シード聖光学院と、ノーシードで初の決勝進出を狙ういわき海星が対戦。第2試合は第2シード福島商と、26年ぶりの決勝進出を目指す湯本が激突する。第1試合は午前10時、第2試合は午後0時30分開始予定。決勝は同球場で22日午前11時から行われ、出場78チーム(83校)の頂点が決まる。4校の戦力を分析する。

 【 組み合わせ 】第100回全国高校野球選手権福島大会

 貫禄王者聖光か/波に乗る海星か

 【聖光学院×いわき海星】優勝候補の聖光学院にいわき海星が挑む。聖光学院は4試合で40得点。畳み掛ける打撃で一気に試合を決める力がある。試合の鍵を握るのはいわき海星エース岩崎智弥(3年)の出来。球速は最速110キロ台だが、持ち前の制球力で聖光打線の打ち気をそらす投球ができれば勝機がある。

 4試合中3試合でコールド勝ちを収め、夏の福島大会12連覇へ着実に勝ち進んできた。

 4回戦の日大東北戦では、中盤に打者一巡で7点を奪う集中打。昨夏の決勝と同カードとなった準々決勝のいわき光洋戦は、エース衛藤慎也(3年)が完投勝利を飾り、投打ともに盤石の仕上がりだ。

 攻撃は、チームトップの打率6割の田野孔誠(同)が1番打者として好機をつくる場面が目立つ。本塁打は須田優真(同)の1本のみだが下位打線まで切れ目がない。投手陣は衛藤ら5投手が登板し、層が厚い。

 1986(昭和61)年の初出場以来初の準決勝進出を果たした。ノーシードから4強に唯一勝ち上がり波に乗るチームが初の決勝進出を狙う。

 5試合中4試合で先制点を奪い、わずか5失点の堅守で少ないリードを守るスタイルで勝ち上がった。打線では1番滝口海斗(3年)が2本塁打、4番水野太智(同)が打率5割6分2厘と好調を維持している。

 投手陣は4試合を完投した左腕岩崎智弥(同)の活躍が光る。36回を投げ防御率0.75。被安打は1試合平均8.75本と多いが、要所を締める投球が持ち味だ。

 攻撃力の福商か/湯本の機動力か

 【福島商×湯本】福島商―湯本は春の県大会準々決勝でも延長十三回タイブレークまでもつれる互角の戦いを演じており、好ゲームが期待できる。福島商の大内良真(2年)は春の対戦で湯本打線を2安打に封じており相性が良い。湯本が福島商投手陣を攻略できるかが試合の焦点となる。

 2年連続4強進出で古豪の地力を示している。チーム打率4割を超える攻撃力で18年ぶり頂点を目指す。

 毎試合2桁安打を記録し、4試合で57安打41得点。試合序盤から点を重ね、相手の追撃をはね返してきた。3回戦のランニング本塁打など毎試合長打を放っている渡辺烈也(3年)は、チーム最多の10打点を挙げ、好調のチームを引っ張る。守備は4試合で1失策と堅い。

 投手陣は4人が登板し、3試合を継投策で勝ち切ったが、後半の失点が目立つ。継投のタイミングが決勝進出の鍵を握りそうだ。
 4試合で11盗塁と足を絡めた攻撃や終盤の集中打での逆転勝ちなど粘り強い試合運びで10年ぶりの4強入りを果たした。
 初戦から3試合で先発した2年生右腕の鈴木大介が序盤戦を投げ抜き、エース椎名孔智(こうち)(3年)を温存。準々決勝の光南戦では椎名が9回を完投し、シード校対決を制した。

 打線は光南戦で満塁本塁打を放った1番打者の新妻綾人(同)が4割3分8厘の高打率でチームをけん引。中軸の阿部海吏(同)は7安打10打点と勝負強い。4試合で1失策と内野を中心に堅守も際立つ。

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