聖光学院『史上最強打線』本領発揮! 五味と須田の中軸に快音

 
【聖光学院―福島商】1回表聖光学院1死満塁、五味が中前に先制の2点適時打を放つ。投手大内=いわきグリーンスタジアム

 熱気に包まれた福島大会決勝。聖光学院史上最強の呼び声が高い打線がその真骨頂を見せつけた。中心にいたのは須田優真(3年)と五味卓馬(同)。互いに認め合う2人の「主砲」が放ったアーチが、12年連続の甲子園出場を決定づけた。

 猛攻の口火を切ったのは、5番打者の五味だった。初回、四球で出た須田らを塁に置き、1死満塁の好機。直球を打ち返して先制の2点をもたらす。

 五味がつくった勢いは4番須田にも伝わる。3回の第2打席、内角の球につまりながらも強引に左翼スタンドに運び高校通算22本目の本塁打。ダメ押しは再び五味。「打った瞬間(本塁打と)分かった」。7回無死二塁、福島商エース阿部大樹(同)が投じたカーブを完璧に捉えると、須田の一打を上回る高い放物線で左翼スタンドに白球を運び、18年ぶりの頂点を狙う福島商を打ち砕いた。

 五味の一発はくしくも須田と同じ高校通算22本目。強力打線にあってもセンバツでは五味が4番を務めるなど、仲間であると同時にライバルでもある。だが、須田が「お互い頑張りたい」と語れば、五味は「須田がいるからチャンスが回る。打順に関係なく自分もつなぐだけ」と信頼し合う。

 いわきの夏空に描いた二つのアーチ。聖光打線を象徴する2人が甲子園でも美しい放物線を描く。

 【7月22日の試合結果】夏の全国高校野球福島大会・最終日

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