単独チーム出場!相馬東ナイン 危機感から主将ら新入部員勧誘

 
【相馬東―田島】生還したチームメートを笑顔で迎え入れる主将の近藤佑哉(右から2人目)=白河グリーンスタジアム

 単独チームで出場できる喜びを胸に―。12日に白河市の白河グリーンスタジアムで行われた第101回全国高校野球選手権福島大会1回戦。昨秋には連合チームを結成した相馬東が単独チームとして出場し、勝利を手にした。部員不足に危機感を抱いた選手が母校の中学校の練習に参加して入学を呼び掛け、集まった後輩たちとともに夏本番を戦っている。

 「さぁ、いこう」。相馬東の攻撃中、ベンチから主将の近藤佑哉(3年)の大きな声が飛ぶ。「先輩としてしっかりしないと」。主将として、そして唯一の3年生として、後輩たちを引っ張る。

 昨年の夏の大会後に3年生が引退した後、選手は3人となり秋の大会は連合チームでの出場だった。「息が合って楽しくできた」という満足感はあったものの、単独出場できなかった残念な思いは残った。その冬。近藤がほかの後輩部員にも声を掛け、それぞれの母校中学の練習に参加した。ともに汗を流しながら、入学を呼び掛けるためだった。

 近藤たちの努力などが実り、今春に多くの1年生が入部。今大会は単独チームとしての出場がかなった。この日は近藤と同じ尚英中出身で「期待している」という渡部瑛士(1年)が3安打5打点と気を吐くなど1年生も活躍。夏の大会で3年振りの勝利を収めた。「試合を重ねるごとにチームが成長している。単独出場できる喜びを感じて、戦っていきたい」。頼もしい後輩たちとともに近藤は次戦も勝利を目指す。

 【7月12日の試合結果】夏の全国高校野球福島大会・第3日

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