安積黎明・竹石が9回『決着弾』 先輩へ恩返し、会津農林下す

 
【会津農林―安積黎明】スタンドに向けて勝利のガッツポーズをする安積黎明ナイン

 9回の勝ち越し本塁打で安積黎明が会津農林との接戦を3―1で制した。

 「夢じゃないかと思った」。安積黎明の竹石成希(2年)が同点の9回に均衡を破る2点本塁打で勝利の立役者となった。「迷惑を掛けてきた先輩に、恩返ししたかった」と3年生への感謝の思いがこもった一打だった。

 両者一歩も譲らぬまま迎えた9回表2死。3年生にとって最後の夏を「まだ終わらせたくない」と打席に入った竹石は、春の支部予選、郡山北工との延長戦での自分の打席を思い出していた。

 延長10回2死ながら得点圏に走者を置く好機に打席が回り、勝ち越しの適時打で勝利を大きく引き寄せた。「また打てたらいいな」。あの時と同じバットを握り、内角高めの直球を振り抜いた。スタンドに飛び込む打球を横目にダイヤモンドを1周、生還した竹石の周りには、選手の歓喜の輪が広がった。

 「先輩にとって良い夏になるように、この勢いで勝ち進みたい」。頼もしい2年生が先輩の最後の夏を支える。

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