同地区対決!日大東北『終盤底力』 郡山振り切り「4強」進出

 
【郡山―日大東北】試合終了後、ベンチから飛び出し喜びを爆発させる日大東北ナイン=あいづ球場

 8回に勝ち越した日大東北が郡山を10―8で振り切った。初回にリードを許した日大東北は3回、スクイズなど足を絡めた攻撃から一挙に6得点。7回には一時同点に追い付かれたが、8回に遠藤の勝ち越し適時三塁打で勝負を決めた。7回に5点差を追い付いた郡山だったが、終盤は打線が振るわず、好機を広げられなかった。

 日大東北の勝利への執念が上回った。手に汗握る県中勢同士の準々決勝を制したナインが、黄色のメガホンが揺れるスタンドを背に、歓喜の輪を作った。

 3時間を超えた熱戦。勝利を決定づけたのは、今大会初起用の遠藤雅也(3年)の一打だった。同点で迎えた8回1死二塁の好機。「めちゃめちゃ(打つ)自信があった」と真ん中高めの直球をたたき、勝ち越しの適時三塁打を放った。春の東北大会直前に練習で右足首をねんざ。自ら大会出場のチャンスをつぶし、人一倍悔しい思いを抱いて臨んだのが今大会だった。

 試合前日には相手投手の癖などを入念に研究、一番打者としてバットを短く持ち、コンパクトなスイングを心掛けた。

 この日、203球を一人で投げ抜いたエース磯上航希(同)にも「打ってやるからな」と声を掛け、勝負どころで言葉通りの活躍。「僕が打てばチームが盛り上がる」と頼もしい一面を見せる。

 「夏の野球は何が起こるか分からない。恩返しの気持ちを持って悔いのない夏にしたい」と遠藤は口にする。16年ぶりの頂点まではあと2勝だ。

 【7月25日の試合結果】夏の全国高校野球福島大会・第11日

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