日大東北...『遠い頂』 気迫のエース・磯上「力を出し切った」

 
【日大東北―聖光学院】聖光学院打線を3安打に抑えた日大東北のエース磯上

 「聖光学院を倒して甲子園に行く」。その一心で勝利を重ねてきた日大東北バッテリー、磯上航希(3年)と弓田公幾(同)の挑戦が終わった。聖光打線に与えた安打はわずか3。試合後にベンチで動けなくなるほどの気迫のマウンドを見せた磯上は「力を出し切った」と晴れやかな表情を浮かべた。

 共に兄の悔しさも背負って臨んだ夏だった。磯上の兄海大(かいと)さん、弓田の兄大幾(ひろき)さんは2016(平成28)年夏の準決勝で聖光学院に敗れた際の中心選手。2年前の夏、磯上は「おまえが日大東北を甲子園に連れて行け」と引退する兄から思いを託された。

 しかし、昨夏の直接対決で力の差を見せつけられた。磯上が先発したが、1―11のコールド負け。「速い球だけでは打ち取れない」。この敗戦を機に、女房役の弓田とともに、芯を微妙に外すツーシームと内角を鋭くえぐる直球に磨きを掛けてきた。

 調子を上げて凡打の山を築く磯上。「唯一の失投だった」と弓田が振り返ったのが初回の失点。完璧に近い投球だった。それでも王者の背中には届かなかった。「この日のために3年間頑張ってきた。悔いはない」。気丈な笑みを浮かべたエースの目には、一粒の涙があった。

 遠藤、先制点にあと一歩

 日大東北の初回の攻撃。四球で出塁し盗塁と犠打で三塁に進んだ遠藤雅也(3年)はサインに合わせ、磯上航希(同)の遊ゴロ間に本塁へ走った。しかし相手の好守に阻まれ本塁で憤死。好機を生かせなかった。

 「(1回のことを)取り返したい」。第2打席では気持ちが前面に出た。振り切った外角高めの直球は二塁打に。6にも、会心の当たりが中前打になった。

 数々の好機を演出した"ラッキーボーイ"。「自分のやれることはやり切った」。その表情に悔いはなかった。

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