下克上の夏!須賀川「始動戦」勝利 主将・大越が8回に決勝点

 
【会津―須賀川】8回裏須賀川2死二塁、勝ち越しの適時打を放つ大越=白河グリーンスタジアム

 須賀川が終盤に勝ち越して会津を退けた。同点の7回は有我の内野安打で勝ち越しに成功した。直後に追い付かれたが、8回は死球で出塁した走者を置き、大越の適時打で決勝点を奪った。会津は2度にわたり同点に追いつく接戦としたが、及ばなかった。

 「踏ん張るピッチャーとチームを楽にしたい」。須賀川の主将の3番大越琢朗(3年)の思いのこもった一振りが拮抗(きっこう)した試合を決めた。

 同点で迎えた8回2死二塁。ベンチからは「頼んだぞ」という仲間の声が聞こえてきた。「投手とチームを助ける」と真ん中高めのスライダーを振り抜くと打球は中前へ。大越は拳を突き上げ、仲間からの祝福に応えた。

 3回に先制点を許した須賀川。打者1巡目は相手の投手を攻略できず、球をとらえきれないことが多かった。チームは箭内寿之監督のアドバイスに応えた。球の内側をたたいて流す意識を共有。「結果は考えなくていい。今までの自分を信じて振って行こう」。大越は仲間に声を掛け続けていた。

 休校明けの練習試合では負けが多かったが、「本番に強いから。下克上をしよう」とチームを鼓舞し続けた大越が自身のプレーで証明した。

 須賀川は昨夏、第4シード東日大昌平に敗れた。「まずはリベンジしたい」。勝利に導いたチームの大黒柱は闘志を燃やした。

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