ここにあり!終盤の聖光学院『真価発揮』 磐城との激闘を制す
県内2球場で3日に行われた福島2020夏季高校野球大会第8日。4強入りを懸けた準々決勝は、磐城と東日大昌平のシード校2校が敗れ、聖光学院が14年連続の4強入りを決めた。大会第9日の5日は郡山市のヨーク開成山スタジアムで準決勝2試合を行う。
追い付かれた7回...小林が勝ち越し打
雨の中断を挟みながらの激闘。追い込まれた聖光学院が真価を発揮した。突き放すと追い付かれる展開。2番小林聖(3年)は勝ち越し打を2度放ち、「一瞬も気を緩めなかった。みんなでつないだ1点」と強調した。
序盤は磐城が流れをつかんでいた。昨年秋から県内で最も公式戦を戦った磐城に対し、聖光学院は公式戦4戦目で淡泊な攻撃が目立っていた。ここで、斎藤智也監督がナインにげきを飛ばした。「チャレンジャー精神で向かっていけ」
4回にすぐさま同点に追い付き、5回に小林の適時打で勝ち越し。だが、再び磐城が粘りを見せた。エース舘池亮佑(3年)が7回に長打を浴び、同点に追い付かれた。直後の7回裏。聖光学院は磐城の守備のほころびを見逃さなかった。
先頭打者が四球で出塁すると、すかさず海野卓人(同)が犠打を狙った。三塁手の悪送球で一気に無死二、三塁の好機に。
打席に立ったのは小林。「舘池が苦しんでいた。絶対に引かない」。気迫の一打で相手エースの決め球をはじき返した。勝負どころを逃さない聖光学院。ノーシードの特別な夏でも際立った。