須賀川4番・北沢...悔しさを力に 初回から快音、会心コールド

 
【須賀川―東日大昌平】3安打2打点の活躍で攻撃を引っ張った須賀川の北沢=白河グリーンスタジアム

 須賀川が序盤の好機で確実に得点を重ね、コールド勝ちした。同点で迎えた2回は無死満塁で押し出し四球や樽川倭の適時打、大越の犠飛などで4点を加えて突き放した。3回までに8安打8得点と打線がつながった。東日大昌平の投手陣は8四死球と制球が定まらなかった。

 昨年夏に味わった悔しさをぶつけ、勝利に導いた。「(東日大昌平に)勝つためにここまでやってきた」。須賀川の4番北沢龍也(3年)は声を弾ませた。

 北沢の脳裏には昨年夏の福島大会4回戦で東日大昌平に敗れた記憶が今も鮮明に残っていた。2年生ながら一塁手の6番打者として出場。チャンスで打席に立ったが4打数無安打。「自分のせいで先輩の夏を終わらせた」。悔しさだけが残った夏だった。

 迎えた最後の夏。「3回勝てば(東日大昌平と)戦える」。組み合わせが決まると自然と準々決勝に目がいった。しかし、大会が始まると「因縁の相手」を意識してか、北沢のバットから快音が聞こえなかった。

 「そんなんで大丈夫かよ」。試合の前日、練習に参加した昨年のエース円谷堅斗さん(城西大)から冗談半分で言われた。「おかげで肩の力が抜けた」

 先輩の叱咤(しった)激励を受け、初回から北沢のバットが火を噴いた。初回に先制となる内野安打を放つと3回には狙っていた直球を左翼線に運ぶなど主砲の存在感を発揮。昨夏の敗戦と無安打の悔しさを、コールド勝ちと3安打2打点という会心の結果で晴らしてみせた。

 「光南には秋の支部大会から3回続けて負けているんですよね」と北沢。第二の雪辱戦へ静かに闘志を燃やしている。

 【8月3日の試合結果】福島2020夏季高校野球大会・第8日

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